連載 「彼女を食卓に誘って」


雑誌「小原流 挿花」5月号が発売となっています。
イラストを担当している連載「彼女を食卓に誘って」も5回目。毎回、エッセーや小説を題材に、作者や登場人物に食べて貰いたい料理のレシピをその時の気持ちとともにフードスタイリストの中山暢子さんが綴ります。

今回は太宰治の「女生徒」から。この連載では毎回、1: 題材となった本の内容、作家の目線、に比重を置いたり、2: 中山さん=現代の読者の目線、本を読んで顔を上げた時に見えるような景色、を意識したり、ふたつの相がクロスオーバーするように、風景をミックスさせて描いています。

文章、文字を追って見える世界は自分にとって、1枚の大きな絵の状態で見えてくるというよりは、このような切り取られた複数のシーンが、形や色、物のもつ意味によってゆるやかに繋がっていく集合体のように感じられる。

------小原流 挿花 2017年5月号より